鏡餅の半紙の飾り方は?向き・折り方と神棚仏壇の基本を完全に丸わかり

鏡餅の半紙の飾り方

お正月に鏡餅を飾ろうとしたとき、「半紙ってどっち向き?」「折り方あってる?」と手が止まること、けっこう多いんじゃないでしょうか。
実は、半紙の向きと折り方には基本の考え方があって、それさえ押さえれば難しいことはほとんどありません。

鏡餅の意味や飾り方の流れと一緒に覚えておくと、来年以降もずっと迷わなくなります。
少しイメージしながら読み進めてみてくださいね。

この先では、鏡餅に敷く半紙の向き・折り方を起点に、神棚・仏壇・リビング別の飾り方、紙の種類や代用品、片付け方までまとめていきます。

目次

鏡餅の半紙の飾り方と向きの基本

結論から言うと、鏡餅用の半紙は「折り目が神様側・尖った角が自分側」の向きが基本です。
いきなり細かく考えすぎず、この軸だけ先に覚えておくとぐっとラクになりますよ。

まずは、鏡餅と半紙それぞれの役割から軽く整理していきますね。

鏡餅と半紙(四方紅)の役割をざっくり整理

鏡餅は、年神様をお迎えするための「依り代」として飾られるお供えものです。
その鏡餅の下に敷く半紙や四方紅には、「場所を清める」「災いから守る」という意味合いがあります。

四方紅は、ふちだけ赤く彩られた和紙のこと。
赤い色で四方の災いを払う、といった願いが込められた紙なんですね。

一方、ふつうの真っ白な半紙や奉書紙は、清らかさを表す役割が中心になります。
「きれいな紙の上にお供えする」というイメージを持つとわかりやすいかもしれません。

半紙・四方紅の役割をざっくり整理すると、次のようなイメージです。

紙の種類主な意味・役割よく使う場面
四方紅四方の災い除け・魔除け正月飾り全般、鏡餅の台紙
白い奉書紙清浄・丁寧なお供えきちんとした神棚・床の間
書道用半紙清潔さ・実用性日常の神棚・仏壇のお供え
懐紙・折り紙(無地)見た目を整える補助簡易なお供えや代用品

難しく考えすぎず、「鏡餅の居場所を整えるきれいな敷物」として半紙を使う、くらいの感覚で大丈夫です。

お供え用半紙の折り方の基本(慶事/仏事の違い)

出典:https://butsudanyasan.net/column/2510/

お供えに使う半紙は、「どう折るか」にも意味があります。
ここでいったん、一般的な半紙の折り方の考え方を整理しておきましょう。

半紙は、基本的に手前から奥へ折ります。
そのうえで、どちらの角が上にくるかで、慶事か仏事かの違いが出てきます。

  • 慶事(お祝いごと・お正月など)…右上がりになるように折る
  • 仏事(法事・お盆など)…左上がりになるように折る

イメージとしては、右上がり=縁起の良い上向きの形、左上がり=控えめで落ち着いた形、という捉え方です。
鏡餅はお正月の「慶事」なので、基本は右上がり側の考え方に沿うことになります。

整理すると、こんな感じです。

用途折り方の向きの目安雰囲気のイメージ
慶事右上がりになるよう折る晴れやか・お祝い
仏事左上がりになるよう折る落ち着き・慎ましさ

「え、そんな細かいことまで?」と思うかもしれませんが、いちど覚えると毎回同じようにできるので、早めに慣れてしまうとラクです。

鏡餅を飾るときの半紙の向き(折り目・尖った角・上下の考え方)

鏡餅に敷く半紙でいちばん迷いやすいのが「向き」ですよね。
ここはシンプルに、次の3つだけ押さえておくと安心です。

  • 折り目がある側(平らな辺)を奥(神様・仏様側)へ向ける
  • 尖った角が手前(自分側)にくるように置く
  • 慶事なので、右上がりになる折り方を基本にする

半紙を45度回して「ひし形」にする飾り方の場合も考え方は同じで、
ひし形の上辺が奥、下の尖った角が手前にくるように置くイメージです。

また、半紙をタテ位置・ヨコ位置どちらにするかで迷うときは、次のように考えると整いやすくなります。

ポイント基本の考え方
折り目の位置折り目が奥側(鏡餅の向こう側)
手前の角尖った角がこちら側になる向き
紙の向き鏡餅よりひとまわり大きく、三宝やお盆から少しだけ見えるサイズ感

「折り目=神様側」「尖った角=自分側」と覚えておけば、どの場所でお供えに使うときも応用しやすくなります。

よくある勘違いパターンと「これだけ守ればOK」のルール

半紙の飾り方でよくあるのは、次のようなつまずきです。

  • 折り目を手前にしてしまい、尖った角を奥にしている
  • 折り方は合っているが、半紙が小さすぎて鏡餅の下に完全に隠れている
  • お盆のサイズギリギリの紙を使っていて、見た目が窮屈になっている

細かい部分にこだわるより、「このラインを守れていれば十分」という基準を持っておくと気がラクになります。

いちばん大事なのは、清潔な白い紙を使い、折り目を奥・角を手前にして、鏡餅よりひとまわり大きいサイズで敷いてあげることです。

このルールさえ押さえておけば、多少の向きのズレや折り方の違いがあっても、失礼にあたることはほとんどありません。
大まかな向きがつかめたところで、次は鏡餅全体の飾り方と、どのタイミングで半紙を使うのかを見ていきましょう。

鏡餅の飾り方の手順と、半紙を使うタイミング

先に結論をまとめると、鏡餅の飾り方は「台 → 半紙(四方紅) → 裏白・譲り葉 → 餅 → 橙などの飾り」という流れになります。
ここを一つの型として覚えておくと、どの場所に飾るときも応用しやすいんです。

ここからは、その中で半紙がどのタイミングで登場するのかを、一緒にたどっていきましょう。

三宝やお盆の準備と、半紙・四方紅を敷く流れ

鏡餅を飾るときは、まず「台」を決めるところから始まります。
理想は三宝ですが、なければお盆や木のトレーなど、きれいな台であれば問題ありません。

流れとしては、次の通りです。

  • 台(三宝・お盆・トレーなど)をきれいに拭いておく
  • 必要なら、台の位置に布やランナーを敷いて背景を整える
  • 台の上に四方紅、または白い半紙・奉書紙を敷く

簡単に表にすると、こうなります。

手順やることポイント
1台を決めて、よく拭くホコリや汚れをリセット
2背景となる布があれば敷く必須ではないが整いやすい
3四方紅または半紙を敷く折り目が奥・角が手前

「半紙を敷く=台と鏡餅の間にクッションを入れる」というイメージを持つと、迷いにくくなります。

裏白・譲り葉・餅・橙を載せる順番と意味

台と半紙の準備ができたら、その上に飾りを重ねていきます。
ここは意味を知っておくと、ただの飾りではなく「願いごと」としても受け止めやすくなります。

一般的な順番は、次の通りです。

  • 半紙(四方紅)の上に裏白を敷く
  • 必要に応じて譲り葉を重ねる
  • 大きい餅 → 小さい餅の順に重ねる(二段)
  • 一番上に橙をのせる
  • 昆布や串柿、御幣などを添える

意味をまとめると、こうなります。

飾り主な意味
裏白清廉さ・夫婦円満
譲り葉家系が絶えず続くことへの願い
二段餅過去と未来・陰陽の調和
代々繁栄(家が代々続くように)
昆布喜び・長寿
串柿家庭円満・仲の良さ
御幣神様への捧げもの

全部そろわなくても問題はなく、手元にある範囲で整えていけば大丈夫です。
意味を知ったうえで選ぶと、ひとつひとつの飾りが少し愛おしく感じられるはずです。

神棚に鏡餅を飾るときの半紙の敷き方・高さの目安

神棚に飾る場合は、基本的に「中央やや手前」に鏡餅がくるように置きます。
半紙の敷き方は、先ほどの基本と同じで、折り目を奥・角を手前にする形です。

神棚の鏡餅で意識したいのは、次の3つです。

  • 神棚の棚板から落ちないように、台のサイズを合わせる
  • 他のお供え(お米や塩、水など)とバランスのとれた位置にする
  • 高さは、鳥居や扉にかぶりすぎない程度に抑える

半紙を45度回してひし形に敷き、その上に裏白と鏡餅をのせると、神棚らしい引き締まった印象になります。
あまり神棚を飾り慣れていない場合も、「中央にひし形の紙+鏡餅」をイメージすると整えやすいですよ。

仏壇に鏡餅を飾るときの半紙の折り方・向きの注意点

仏壇に鏡餅をお供えする場合は、「ご先祖様へのお供え」としての意味合いが強くなります。
このときも、お正月のお飾りとしては慶事寄りですが、場所は仏壇なので少し落ち着いた雰囲気を意識するとバランスが良くなります。

ポイントは次の通りです。

  • 半紙は折り目を奥、角を手前という基本は同じ
  • 仏壇の中が狭い場合は、紙を小さめにカットして収まりよく
  • 位牌や花立・ろうそくとの距離をとり、火の近くに置かない

仏壇の場合も、半紙の向きで悩んだら「折り目を仏壇側・角を自分側」と覚えておくと安心です。
仏事の半紙折り(左上がり)との線引きに迷うときは、家の決まりがあればそれに合わせるのがいちばんスムーズです。

床の間やリビングに飾るときの「きちんと感」とカジュアルのバランス

床の間やリビングの棚に鏡餅を飾る場合は、「神棚ほど厳格ではないけれど、ちゃんとして見えるか」が気になるところですよね。
ここでは、次のようなバランスを意識すると整いやすくなります。

  • 床の間…三宝+半紙(または四方紅)+鏡餅で、やや本格寄りに
  • リビングの棚…木のトレーやお盆+半紙で、ほどよくカジュアルに
  • テレビボードなど…周りを片付け、鏡餅のまわりだけはスッキリと

床の間では、半紙をやや大きめにして余白を出すと「きちんとしたお供え」の印象が強くなります。
リビングでは、トレーのサイズに合わせて少し小さめにカットした半紙を敷くだけでも、ぐっと雰囲気が変わりますよ。

飾る場所ごとのイメージをざっくり整理すると、こんな感じです。

場所台の例半紙のサイズ感
神棚三宝鏡餅より一回り大きく
床の間三宝・漆のお盆余白を多めに
リビング木製トレー・白いプレート台に収まる程度に

飾る場所のイメージがつかめてきたところで、次は「どんな紙を選べばよいか」を具体的に見ていきましょう。

半紙・四方紅・奉書紙など紙の種類と選び方

いちばん大事なのは、白くて清潔な紙を用意することです。
難しい専門紙をそろえなくても、その条件さえ満たせていれば大きな失敗にはつながりません。

とはいえ、「四方紅」「奉書紙」「半紙」など名前がいろいろあって迷いやすいので、それぞれの特徴を整理しておきましょう。

四方紅・奉書紙・書道用半紙・懐紙の違いと向いている使い方

よく使われる紙の種類ごとに、向き不向きを比較してみます。

紙の種類特徴向いている使い方
四方紅ふちが赤い、正月用の和紙本格的な鏡餅・玄関や床の間の飾り
奉書紙厚めで上質な白い和紙神棚・正式な床の間の飾り
書道用半紙手に入りやすく扱いやすい紙神棚・仏壇・リビングの鏡餅全般
懐紙やや小ぶり、来客時にも使える小さめの鏡餅・茶棚など

四方紅や奉書紙は、文具店や和紙コーナーで扱われていることが多く、見た目をきちんと整えたいときに向いています。
一方で、書道用半紙はスーパーなどでも手に入りやすく、普段使いの神棚や仏壇にも使いやすい選択肢です。

「できる範囲で整えたいけれど、難しく考えたくない」という場合は、書道用半紙を一冊持っておくと、お正月以外の場面でも重宝します。

半紙がないときの代用品(コピー用紙・折り紙など)の可否と注意点

年末ギリギリに鏡餅を用意すると、「半紙を買い忘れた…」ということもありますよね。
そんなときに気になるのが「コピー用紙や折り紙で代用していいのか」というポイントだと思います。

一般的には、次のように考えておくと良いバランスになります。

  • 真っ白なコピー用紙…一時的な代用としては問題ない
  • 無地の白い折り紙…小さめの鏡餅なら代用しやすい
  • 柄付きの折り紙…華やかさは出るが、好みが分かれる

コピー用紙を使う場合は、

  • 印刷のない真っ白な面だけを使う
  • インクが付いている部分はお供えに向かないので避ける
  • 鏡餅よりひとまわり大きく切って、サイズを整える

このあたりを意識すると、簡易的ながらも失礼のない形に近づけられます。
どうしても専用の紙が用意できない年だけ、コピー用紙でつなぐ、という使い方も一つの方法です。

容器入り(パック)鏡餅と半紙の合わせ方・台紙の活かし方

最近は、スーパーやコンビニで売られている容器入りの鏡餅を使う家庭も多いですよね。
そのままでも飾れるように作られていますが、半紙と組み合わせるとぐっと雰囲気が変わります。

容器入り鏡餅の場合の基本的な流れは、次の通りです。

  • プラスチックの台や紙のパーツは、基本的に外さずそのまま使用
  • 台ごと三宝やお盆の上にのせ、その下に半紙や四方紅を敷く
  • 余裕があれば、容器の前に小さな御幣や飾りを添える

ポイントを整理すると、こうなります。

項目考え方
容器・台無理に外さず、そのまま活用
半紙の役割容器ごとの台の下に敷いて格を出す
サイズの目安容器より一回り大きい程度

「容器入り=カジュアル」と考えがちですが、半紙を一枚敷くだけで、きちんとしたお供えに近い雰囲気になります。
忙しい年末でも取り入れやすいので、無理なく続けたい人にぴったりのやり方です。

どの紙を選んでも失礼にならないための「清潔さ」とサイズ感の基準

紙の種類に迷ったときは、次の2点だけ意識しておくと安心です。

  • 汚れ・折れ・シワの目立たない清潔な紙を使うこと
  • 鏡餅よりひとまわり大きく、台の上におさまるサイズに整えること

どんなに立派な四方紅でも、黄ばんでいたり破れていたりすると、せっかくのお供えも台なしになってしまいます。
逆に、コピー用紙であっても、真っ白でピンとした状態で敷かれていれば、印象は十分整います。

紙選びで迷ったら、「清潔さ」と「サイズ感」を基準にする。
この視点を持っておくと、毎年の準備がぐっとスムーズになりますよ。

紙の種類と選び方が整理できたところで、次は地域や家ごとの違いとの付き合い方を見ていきます。

地域ごとの鏡餅・半紙の飾り方の違いと考え方

いちばん大事なのは、「基本形を押さえたうえで、地域や家のやり方を尊重する」というスタンスです。
お正月飾りは土地の風習が色濃く出るので、「うちの実家ではこうだった」という違いが出やすいんですよね。

ここでは、代表的な違いを軽く押さえつつ、どう折り合いをつけるかを考えていきます。

関東・関西を中心に見られる鏡餅飾りの違い(飾り・紙の扱いの違い)

ざっくりとした傾向で見ると、次のような違いが見られることが多いです。

地域の傾向飾りの特徴紙・半紙の扱いのイメージ
関東寄りシンプルでコンパクトな飾り四方紅や白い紙を使う基本形が中心
関西寄り昆布・串柿など飾りが豊富四方紅+飾りをしっかり載せる
東北など紅白の餅や地域独自の飾りが入ることも紙は白基調でシンプルなことが多い

もちろん、同じ地域でも家によってかなり個性があります。
「テレビや雑誌で見た飾り方」と、実家で見てきた飾り方が違う、というのはよくあることです。

このとき、半紙の向きや折り方については、基本形(折り目が奥・角が手前)を押さえつつ、飾りの部分は地域の流儀に合わせる、という考え方がちょうどよいバランスになりやすいです。

裏白・串柿・昆布など飾りのバリエーションと半紙との関係

飾りの種類が増えると、「半紙の上がゴチャついて見えないか」が気になりますよね。
そんなときは、紙の色と余白で調整するとスッキリまとまりやすくなります。

  • 飾りが多い場合…紙は白無地の半紙で、余白をやや広めにする
  • 飾りが少ない場合…四方紅など、紙に色でアクセントをつける
  • とても小さい鏡餅…懐紙や折り紙でサイズを調整する

飾りが増えるほど、紙には「背景」としての役割が強く求められます。
その意味では、豪華な飾りを載せるときほど、真っ白な半紙の力が発揮される場面が多いと言えます。

地域ごとの飾りを取り入れつつも、半紙の役割は「鏡餅と飾りを引き立てる舞台装置」と考えると、自然とバランスが取れてきます。

家や地域のやり方があるときに、どう合わせればよいかの判断軸

実家や親戚の家に鏡餅を飾るときなど、「その家なりの決まり」がある場合も少なくありません。
そんなときに大切なのは、次の順番で考えることです。

  • まずはその家のやり方を優先する
  • 半紙の清潔さやサイズなど、整えられる部分をさりげなく整える
  • 向きが気になるときは、相談しながら無理のない範囲で調整する

お正月飾りは、「誰かと一緒に準備する時間」そのものが行事の一部でもあります。
基本を知ったうえで、家ごとのやり方も尊重する。
このスタンスでいると、ちょっとした違いも楽しめるようになっていきますよ。

地域差との向き合い方が見えてきたところで、次は「いつ飾って、いつ片付けるか」というスケジュールと、半紙の扱い方を確認していきましょう。

鏡餅を飾る時期・期間と、半紙の片付け方

結論としては、鏡餅は多くの場合、年末の数日のうちに飾り、鏡開きでお餅をいただくタイミングで半紙も片付ける流れになります。
ここを押さえておくと、「出すタイミング」と「あとの処理」がぐっとイメージしやすくなりますよ。

少し時期の考え方を整理していきます。

鏡餅を飾り始めるおすすめの日と、避けたい日(28日・29日・30日・31日の意味)

お正月飾り全般に共通する考え方として、次のような目安があります。

  • 28日…「八」が末広がりで縁起が良いとされ、飾り始めに人気
  • 29日…「二重苦」を連想するとして避けられることが多い
  • 30日…特に問題なく、現実的な準備日として選ばれやすい
  • 31日…「一夜飾り」とされ、急ごしらえの印象を避ける意味で控えることが多い

このあたりは地域や家によって考え方が少し変わることもありますが、迷ったときは「28日か30日に飾る」と覚えておくとスムーズです。

簡単に整理すると、こんなイメージです。

日付の目安一般的な捉え方
28日縁起の良い飾り始めの日
29日避けることが多い日
30日現実的で準備しやすい日
31日一夜飾りとして避けることが多い

無理のない範囲で、自分たちの予定に合わせて選んでいきたいところです。

鏡開きの日の目安と、半紙や飾りを外すタイミング

鏡餅を片付けるタイミングの目安になるのが「鏡開き」です。
地域差はありますが、多くの地域では1月11日前後に行われることが多いです。

流れとしては、

  • 鏡開きの日に、鏡餅をおしるこや雑煮などでいただく
  • 餅を取り除いたあと、半紙や飾りをそっと外す
  • 台(三宝やお盆)は乾拭きしておく

というイメージです。

半紙は、鏡餅を外したあともすぐには動かさず、一度深呼吸してから丁寧にたたむくらいの感覚で扱うと、気持ちの面でも区切りがつきやすくなります。

使い終えた半紙・四方紅・飾り物の処分マナー(神社・どんど焼き・家庭ごみ)

片付けのときに迷いやすいのが、「半紙や飾りをどう処分するか」ですよね。
一般的には、次のような方法がよく取られています。

  • どんど焼きなど、正月飾りを納める神社の行事に持っていく
  • 難しい場合は、感謝の気持ちを込めて家庭ごみとして処分する
  • 可燃ごみとして出すときは、汚れを落としてから紙に包む

四方紅など明らかに正月飾りとしての性格が強いものは、どんど焼きに持って行けるとより安心感があります。
一方で、スケジュール的に難しい場合もあるので、そのときは「一年間ありがとうございました」と心の中でひと言添えながら、家庭ごみとして手放す形でも十分です。

処分方法までイメージできていると、「使い終わったあとの半紙をどうしよう…」という小さな不安が減っていきます。
最後に、半紙の飾り方で失敗しないためのチェックポイントを、まとめて見ていきましょう。

半紙の飾り方で失敗しないためのチェックリスト

ここまでの内容を一気に確認したいときに便利なのが、「チェックリスト」です。
細かい理屈よりも、「これができていれば大丈夫」という視点で見ていきましょう。

向き・折り方の最終チェック(神棚/仏壇/リビング別)

場所ごとに、「ここだけは押さえておきたいポイント」を整理します。

場所折り方・向きのポイント
神棚折り目が奥・角が手前、ひし形に敷くと整いやすい
仏壇折り目を仏壇側に、位牌やろうそくに近づけすぎない
リビング鏡餅より少し大きめにカットし、台に収まるサイズ

迷ったら、「折り目=奥」「角=手前」という基本ルールに立ち返ると、自然と向きが決まってきます。

衛生面・安全面(カビ・火気・ペット・小さな子ども)で気をつけたいこと

半紙の飾り方は見た目だけでなく、安全面や衛生面にも関わってきます。
次のポイントも、頭の片隅に置いておくと安心です。

  • 湿気の多い場所は避け、カビが生えにくい位置に置く
  • ろうそくやストーブなど、火気から距離をとる
  • ペットや小さな子どもの手が届きにくい高さにする
  • 鏡餅の下の紙が湿ってきたら、早めに様子を見る

半紙自体は紙なので、火の近くにあるともちろん危険ですし、湿気を吸いやすい性質もあります。
飾ったあとも、ときどき様子をチェックするだけで、トラブルをかなり減らせます。

飾る場所・高さ・周りの片付けで「ちゃんとして見える」ポイント

最後は、見た目の印象の部分です。
同じ鏡餅でも、置き方ひとつで「なんとなく置いただけ」か「丁寧にお供えした」かが変わってきます。

  • 鏡餅のまわりのものを片付け、スペースを少し広めに取る
  • 壁から少し離して、前後左右の余白を確保する
  • 高さは、立ったときに自然に目に入りやすい位置を目安にする

半紙だけでなく、「どこに・どう置くか」まで含めて整えてあげると、鏡餅全体がすっと映えてきます。

ここまで押さえておけば、半紙の向きや折り方で不安になる場面はかなり減っていくはずです。
とはいえ、「それでもまだちょっと気になる…」という細かい疑問もあると思うので、最後に短いQ&Aもまとめておきますね。

よくある質問(FAQ)

Q. 半紙がないときにティッシュやキッチンペーパーで代用できますか?
A. 正式なお供えとしては白い紙を使うのが基本です。 ただ、どうしても用意できない年の応急処置として、一時的にキッチンペーパーなどを敷くことはあります。落ち着いたら、来年以降は半紙やコピー用紙を用意しておくと安心です。

Q. 台がなく、テーブルに直置きでも大丈夫でしょうか?
A. 直置きよりは、半紙やトレーを一枚挟むと安心です。 三宝がなくても、木のトレーやお盆、シンプルなお皿の上に半紙を敷いて鏡餅をのせるだけでも、雰囲気がぐっと整います。

Q. 玄関にしかスペースがない場合の半紙の敷き方は?
A. 玄関に飾る場合も基本の向きは同じです。 折り目を奥・角を手前にし、靴箱の上など、少し高めでホコリを掃きやすい位置に置くと、見た目も実用性もバランスが取りやすくなります。

Q. マンションでどんど焼きがないとき、半紙はどう処分するのがよいですか?
A. どんど焼きがない場合は家庭ごみとして処分してかまいません。 その際は、感謝の気持ちを込めながら他の紙ごみと一緒に包んで出す、という形をとる家庭が多いです。

Q. 容器入りの鏡餅にも、半紙を敷いたほうがいいですか?
A. 容器入り鏡餅でも、半紙を敷くと一気に「お供え」らしい雰囲気になります。 プラスチックの台を外さず、そのまま半紙を敷いた台の上にのせる形で十分丁寧な飾り方になります。

Q. 半紙は毎年使い回してもいいのでしょうか?
A. 基本的には、その年ごとに新しい紙を使うのがおすすめです。 どうしても同じものを使いたい場合でも、汚れや折れがないかをよく確認し、気になる場合は迷わず新しい紙に変えるほうがすっきりします。

まとめ

鏡餅に敷く半紙の飾り方は、「折り目が奥・尖った角が手前」という基本さえ押さえておけば、そこまで難しいものではありません。
紙の種類や地域差など細かい部分はありますが、大切なのは「清潔な紙で、丁寧にお供えする」という姿勢です。

全体の流れを振り返ると、

  • 台を決めて、半紙や四方紅を折り目を奥・角を手前に敷く
  • 裏白や譲り葉、二段の餅、橙などを順に重ねる
  • 神棚・仏壇・リビングなど、場所に合わせてサイズ感や高さを調整する
  • 鏡開きで鏡餅をいただいたあと、半紙や飾りは感謝とともに片付ける

というシンプルな型になっているはずです。

「これで合っているかな?」と迷ったときは、折り目と角の向き、紙の清潔さ、この2つだけを思い出してもらえれば十分です。

一度しっかり整理しておくと、来年以降はほとんど迷わなくなります。
自分なりの「毎年の定番の飾り方」を育てるつもりで、少しずつ整えていってみてくださいね。

参考文献・出典

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