日本橋一丁目中地区の再開発では、商業施設だけでなく、オフィス、ホテル、住宅、MICE施設、水辺空間が一体になった「東京ミッドタウン日本橋」が整備されます。 中心となるのは高さ約284m・地上52階の「日本橋野村三井タワー」です。
ただし、時期には注意が必要です。三井不動産・野村不動産の2026年4月21日発表では、再開発事業の全体竣工は2026年9月末予定、東京ミッドタウン日本橋のグランドオープンは2027年秋予定とされています。2026年9月末に商業施設やホテルが一斉に一般開業するという意味ではありません。
この記事では、2026年9月10日時点の公式情報をもとに、日本橋一丁目中地区がどう変わるのか、4つの街区、新しい商業施設、ホテル・住宅、コレド日本橋、日本橋川沿いの将来まで整理します。
日本橋一丁目中地区の再開発で変わることは大きく7つ
再開発後の日本橋一丁目中地区は、単に新しい高層ビルが1棟できる計画ではありません。街区全体が「東京ミッドタウン日本橋」となり、働く・買う・泊まる・住む・イベントに参加する・水辺を歩くといった複数の機能がまとまります。
| 変わるポイント | 現在確認できる計画 |
|---|---|
| 街区全体 | 「東京ミッドタウン日本橋」として2027年秋グランドオープン予定 |
| 超高層タワー | 高さ約284m、地上52階・地下5階の「日本橋野村三井タワー」 |
| 商業施設 | ザ タワーと既存のサウスをつなぎ、約20,000㎡の商業ゾーンを形成 |
| ホテル | 「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が2027年秋開業予定 |
| 住宅 | ブランドレジデンス71戸に加え、B街区にも48戸の住宅 |
| MICE | 大規模ホールとカンファレンスルームを整備 |
| 水辺 | 日本橋川沿いの回遊空間を整備し、日本橋リバーウォークの一部を形成 |
特に一般の来街者に直接関係しやすいのは、商業施設の拡大、コレド日本橋の再編、ホテル開業、水辺を歩ける空間の整備です。一方で、2026年9月10日時点では商業ゾーンの具体的な全テナントやグランドオープンの詳細日は発表されていません。
2026年9月末は「竣工予定」|グランドオープンは2027年秋
時期を確認するときは、「竣工」と「グランドオープン」を分けて考える必要があります。
公式発表では、日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業は2026年9月末に全体竣工予定です。一方、街区全体を「東京ミッドタウン日本橋」としてグランドオープンする時期は2027年秋とされています。
| 時期 | 予定されていること |
|---|---|
| 2026年9月末 | 日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業の全体竣工予定 |
| 2026年10月15日 | コレド日本橋が一時閉館 |
| 2027年秋 | 東京ミッドタウン日本橋がグランドオープン予定 |
| 2035年度 | 首都高速道路日本橋区間の地下ルート完成予定 |
| 2040年度 | 日本橋川上空の高架橋撤去工事完了予定 |
2026年9月10日時点で確認できた公式情報では、9月末の竣工を「完了した」とする新しい発表はまだ確認できません。そのため、現段階では「2026年9月末竣工予定」として見るのが正確です。
東京ミッドタウン日本橋はA〜Dの4街区で構成される
東京ミッドタウン日本橋の公式発表では、街区をA・B・C・Dの4つに分けています。それぞれ役割が異なります。
A街区|日本橋野村ビルディング旧館を保存・活用
A街区では、1930年竣工の「日本橋野村ビルディング旧館」の外観を保存・活用します。中央区指定有形文化財となっている建物を残しながら、低層部を商業施設として再生する計画です。
再開発というと古い建物をすべて建て替えるイメージがありますが、この街区では日本橋の歴史を残す役割を持たせています。
B街区|日本橋リバーサイドテラス
B街区には「日本橋リバーサイドテラス」が整備されます。日本橋川に面した商業施設と48戸の住宅を組み合わせ、水辺と街をつなぐ場所になる計画です。
今回の再開発で「日本橋川沿いがどう変わるのか」を見るうえでは、このB街区が分かりやすい部分です。商業施設だけでなく、川沿いを歩き、滞在できる空間づくりが進められます。
C街区|高さ約284mの日本橋野村三井タワー
C街区の中心は「日本橋野村三井タワー(通称:ザ タワー)」です。地上52階・地下5階、高さ約284mの超高層複合タワーで、オフィス、商業施設、ホテル、住宅、MICE・ビジネス支援施設などが入ります。
今回の再開発で新しく加わる機能の多くが、このザ タワーに集約されます。
D街区|コレド日本橋が東京ミッドタウン日本橋の商業ゾーンへ
D街区は、既存の「日本橋一丁目三井ビルディング(通称:サウス)」です。地下1階〜4階にあるコレド日本橋は2026年10月15日で一時閉館し、改修後は東京ミッドタウン日本橋の商業ゾーンとして2027年秋にリニューアルオープンする予定です。
閉館前のイベントや最終日の日程については、コレド日本橋の閉館イベント・最終日を整理した記事で詳しくまとめています。
商業施設は約20,000㎡|コレド日本橋側とつながる
ザ タワーの地下1階〜3階には商業施設が整備されます。さらに隣接するサウスとは地上2階と地下1階で接続し、東京ミッドタウン日本橋全体では約20,000㎡の一体的な商業施設になる予定です。
これまでのコレド日本橋だけを改装するのではなく、新しいザ タワー側の商業フロアと既存建物側をつないで、ひとつの商業ゾーンとして再構成するのが大きな変化です。
2026年9月10日時点では、グランドオープンの具体的な日付や商業ゾーンの全テナントはまだ発表されていません。 2027年秋の開業が近づくにつれて詳細が発表される可能性があるため、店舗情報を知りたい人は今後の公式発表を確認する必要があります。
ザ タワーにはホテル・住宅・MICE・大規模オフィスが入る
日本橋野村三井タワーは、フロアによって役割が大きく分かれています。
| 主な階 | 機能 | 確認できる内容 |
|---|---|---|
| B1〜3階 | 商業施設 | サウス側とつながる商業ゾーン |
| 5〜8階 | MICE・ビジネス支援 | 約1,500㎡のホール2つ、計約1,400㎡のカンファレンスルーム12室 |
| 10〜20階、22〜38階 | オフィス | 大規模なオフィスフロア。10階と21階に屋外スカイガーデン |
| 39〜47階 | ホテル | ウォルドーフ・アストリア東京日本橋。2027年秋開業予定、全197室 |
| 48〜51階 | 賃貸住宅 | ウォルドーフ・アストリア・レジデンス東京日本橋、71戸 |
ウォルドーフ・アストリア東京日本橋は全197室
ホテル「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」は2027年秋の開業予定です。全197室の客室に加え、3つのレストラン、ラウンジ&バー「ピーコック・アレー」、屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルが計画されています。
建物の39〜47階に入りますが、宿泊客などが利用する階は40〜47階と案内されています。
48〜51階にはブランドレジデンス71戸
ホテルの上には「ウォルドーフ・アストリア・レジデンス東京日本橋」が整備されます。48〜51階、総戸数71戸で、専有面積は約60㎡〜約430㎡の計画です。
ホテルと住宅を別々に置くだけでなく、ホテルサービスと連携した住宅になる点も、この再開発の特徴です。
MICE施設は会議だけでなく展示会・コンサートにも対応予定
5〜8階にはMICE・ビジネス支援施設が整備されます。公式発表では、約1,500㎡のホール2つと、計約1,400㎡の12のカンファレンスルームを設ける計画です。
株主総会や国際学会だけでなく、コンサートや展示会などにも対応するとされています。東京駅に近く日本橋駅直結という立地もあり、買い物中心の街から、ビジネスイベントや国際交流でも人が集まる街へ機能が広がります。
日本橋川沿いも変わる|再開発は東京ミッドタウン日本橋だけではない
日本橋一丁目中地区は、日本橋川周辺で進む「日本橋リバーウォーク」の第一弾プロジェクトに位置付けられています。
日本橋リバーウォークの公式発表によると、日本橋川周辺では5つの再開発事業と首都高速道路日本橋区間の地下化を連携させ、川沿いの歩行者空間や親水空間を整備する計画です。5つの開発区域を合わせた面積は約11haとされています。
さらに首都高速道路株式会社の日本橋区間地下化事業では、地下ルートの完成を2035年度、高架橋撤去工事の完了を2040年度としています。
つまり2027年秋の東京ミッドタウン日本橋開業で街づくりが完成するわけではありません。その後も日本橋川上空の高速道路地下化と周辺再開発が続き、長期的には川と空が見える日本橋へ変わっていく計画です。
アクセスは日本橋駅直結|東京駅からも徒歩圏
再開発エリアは東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線の日本橋駅に直結する計画です。三越前駅から徒歩3分、JR東京駅から徒歩8分と案内されています。
東京都都市整備局の事業概要でも、日本橋駅に面し東京駅にも近い立地を生かしながら、商業・業務機能、水辺環境、歩行者ネットワーク、防災機能などを一体的に整備する事業とされています。
まとめ|2026年9月末竣工予定、その後2027年秋に街として開業
日本橋一丁目中地区の再開発で最も大きく変わるのは、従来のオフィス・商業中心の街区が、商業施設、ホテル、住宅、MICE、オフィス、水辺空間を一体化した「東京ミッドタウン日本橋」になることです。
2026年9月末は再開発事業の竣工予定で、一般向けのグランドオープンは2027年秋予定。 この2つは分けて覚えておくと分かりやすいです。
コレド日本橋もなくなるだけではなく、東京ミッドタウン日本橋の商業ゾーンとして再編される予定です。その先では日本橋川上空の首都高速道路地下化も進み、日本橋の街並みそのものが長い時間をかけて変わっていきます。
テナントや具体的な開業日など、まだ発表されていない情報は今後の公式発表に合わせて更新していきます。
参考文献・出典
- 三井不動産・野村不動産「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 街区名称を『東京ミッドタウン日本橋』に決定」
- 東京都都市整備局「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」
- 日本橋リバーウォーク「日本橋川を中心とした5つの再開発区域とその周辺一帯エリア『日本橋リバーウォーク』の情報発信を開始」
- 首都高速道路株式会社「首都高速道路日本橋区間地下化事業 事業の概要」

