色鉛筆で紫を塗ると、思っていたよりくすんだりムラになったりしやすいですよね。
赤と青を重ねているのに、きれいな紫にならずにグレーっぽくなってしまうことも多いはずです。
実は、色そのものより「重ねる順番」と「筆圧」と「紙質」のほうが、紫の仕上がりを大きく左右します。
さらに、メーカーごとの紫のニュアンスをつかんでおくと、手持ちのセットでもぐっと幅が出てきます。
絵の具も含めた紫の混色の全体像や、色相環から見た考え方は親記事でまとめてあります。
この記事では、色鉛筆だけにしぼって、紫の作り方と重ね塗りの順番、そしてメーカー別の選び方を具体的なレシピとして整理していきます。
【この結論まとめ】
- 紫をきれいに作るコツは「薄い色から重ねて、赤寄りと青寄りのバランスを意識すること」です。
- メーカーごとに「ビビッドな紫」と「くすみ系の紫」を1〜2本ずつ押さえると、失敗しにくくなります。
- 濁りの多くは「暗い色や補色を入れすぎ」と「紙の目をつぶしすぎ」が原因なので、筆圧を弱めるだけでもかなり改善します。
- 紫だけのカラーチャートや練習シートを作っておくと、自分の手で再現できる紫レシピが増えていきます。
ここから、順番に見ていきましょう。
色鉛筆で紫をきれいに塗る作り方|まず押さえたい3つの基本

紫をきれいに塗る近道は、明るい色から重ねていき、赤寄りと青寄りのバランスを少しずつ調整することです。
そこに「筆圧を弱めて少しずつ乗せる」というルールを足すだけで、濁りをかなり減らせます。
12色・24色セットで紫を作る基本レシピ
12色や24色のベーシックなセットでも、重ね方を工夫すれば十分きれいな紫が作れます。
まずは、どのセットにもほぼ入っている「赤」「青」「ピンク系」「水色系」の4本を軸に考えてみます。
12色なら、赤+青をベースに、場合によってピンクか水色を少し足すイメージです。
24色以上なら、赤紫や青紫に近い色が加わることが多いので、それらをベースにして微調整していきます。
【セット別・紫の基本レシピ例】
| セット | 組み合わせの例 | 仕上がりのイメージ |
|---|---|---|
| 12色 | 薄い赤→薄い青→必要ならピンク少量 | ベーシックな中間の紫 |
| 24色 | 赤紫→青→必要なら水色少量 | 少し深めでなじみやすい紫 |
| 多色セット | 明るい青紫→赤紫→グレー少量 | 落ち着いたくすみ系の紫 |
(出典:サン・カラー)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。
最初はこの表のように「セットごとに基本レシピを1つ決めてしまう」と、迷いが減って安定しやすくなります。
ここがポイント:
自分のセットで「これが基本の紫」と決めたレシピを1つ作っておくと、その後の応用もすべてそこから考えやすくなります。
塗る順番と筆圧で紫の印象が変わる仕組み
同じ赤と青でも、どちらを先に塗るかで発色はかなり変わります。
先に赤を薄く広めに塗ってから青を重ねると、少し赤寄りであたたかい紫になります。
反対に、先に青を塗ってから赤を重ねると、クールで青寄りの紫になりやすいです。
このとき、最初の1〜2層は「まだ紙の白が見えるくらいの弱い筆圧」にするのがポイントです。
強く塗りつぶしてしまうと、紙の目がすぐに埋まり、その上から色を足しても変化が出にくくなります。
一言まとめ:
順番は「顔料の上に顔料をかぶせるイメージ」で考え、最初ほど軽い筆圧で塗ると、あとからの調整がぐっと楽になります。
紙の質と下塗りでムラを抑えるコツ
同じ紫でも、紙の質によって発色やムラの出方はかなり変わります。
表面がざらざらした画用紙は、粒感が出やすく、ふんわりした紫と相性がよいです。
なめらかな紙は、少ない層数でもしっかり濃くなりますが、そのぶんムラが目立ちやすくなります。
どちらの紙でも、まず「ごく薄いベース色」を全体に敷いておくと、その上からの紫がのりやすくなります。
ベースには、アイボリーや薄いピンク、淡いグレーなどをうすーく塗ると、透明感を残しやすいです。
注意点:
下塗りの段階で紙を塗りつぶしすぎると、そのあと紫を重ねても伸びなくなるので、ベースはあくまで「ほんのり色が付く程度」にとどめると安心です。

メーカー別の紫色おすすめ番号|初心者でも迷わない選び方

きれいな紫を安定して出したいなら、手持ちのセットに「役割の違う紫」を2〜3本用意しておくととても扱いやすくなります。
具体的には「ビビッドな主役の紫」「くすみ系の落ち着いた紫」「淡いラベンダー系」の三役をそろえるイメージです。
トンボ・三菱・サクラなど主要メーカーの定番紫色と選び方
トンボや三菱、サクラなどの日本の主要メーカーは、どのシリーズでも紫系の色をいくつか用意しています。
すべてのシリーズで色番号が同じとは限らないので、「色名」と「見た目」で選ぶ習慣をつけると失敗が減ります。
まずは、ビビッドな紫と、少しグレーがかったくすみ系の紫を1本ずつ確保しておくと便利です。
【メーカー別・紫の選びやすい分類】
| メーカー例 | 選びたい紫の役割 | 色見本での目安 |
|---|---|---|
| トンボ色鉛筆 | 主役のビビッドな紫 | はっきりした中間の紫で、発色が強いもの |
| 三菱uni系 | くすみ系の落ち着いた紫 | 少しグレーや茶が混ざったような紫 |
| サクラ色鉛筆 | 淡いラベンダー系 | 白っぽく明るい紫で、影に使いやすいもの |
(出典:トンボ鉛筆公式サイト)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。
具体的な色番号はシリーズごとに異なるので、購入時や手持ちのセットを見直すときに、公式の色見本や箱裏の一覧で確認しておくと安心です。
覚えておきたい:
「メーカー名+紫の色名」で色見本を確認し、気に入った紫の番号を自分のカラーチャートにメモしておくと、あとから同じ色を探しやすくなります。
パステル系・ダーク系など雰囲気別の紫色パレット
同じ紫でも、雰囲気によって選びたい色はかなり違ってきます。
ふんわり可愛い雰囲気にしたいときは、白寄りのラベンダー系をメインにするとやさしい印象になります。
大人っぽく落ち着かせたいときは、少しグレーや茶が混ざったくすみ系の紫が活躍します。
夜空やファンタジーの深い背景には、赤みのあるワイン系の紫や、青みの強いディープバイオレット系がよく合います。
この三方向を意識して「どの紫を主役にするか」を決めてから、他の色を足していくと配色がまとまりやすいです。
実践ポイント:
迷ったときは「ラベンダー系」「くすみ系」「ダーク系」の3パターンそれぞれで小さな塗り見本を作り、モチーフに一番しっくり来るものを選ぶとスムーズです。
手持ちセットに紫が少ないときの代用候補
小さめのセットだと、そもそも紫が1本しか入っていないこともあります。
その場合は、赤+青+グレーや茶などを重ねて、必要な雰囲気に寄せていきます。
例えば、青寄りの紫がほしいときは、青を少し多めにしてグレーをほんの少し混ぜると、落ち着きが出ます。
赤寄りの華やかな紫を作りたいときは、赤を多めにして、最後にピンクをうすくかぶせると柔らかく仕上がります。
同じ1本の紫でも、下に入れる色や上からかぶせる色を変えることで、何通りものバリエーションを作ることができます。
迷ったらここ:
「紫が足りない」と感じたら、まずは手持ちの赤系と青系、グレーや茶色でどこまで作れるか試してみると、自分のセットの可能性が見えてきます。
重ね塗りの順番でつくる紫のバリエーション

同じ色鉛筆を使っていても、重ね塗りの順番を変えるだけで、紫の印象は驚くほど変わります。
ここでは、レシピとして覚えやすい「鮮やか」「落ち着き」「ラベンダー」の3方向に整理してみます。
鮮やか紫・落ち着いた紫・ラベンダーのレシピ
華やかな鮮やか紫を作りたいときは、最初にピンクや明るい赤を広めに入れると、発色のよいベースになります。
そこに青を少しずつ重ねて、最後に必要ならビビッドな紫を軽くかぶせると、彩度の高い紫になります。
落ち着いた紫にしたいときは、青や青紫をベースにしてから赤や赤紫を足し、最後にごく薄くグレーや茶色をかぶせます。
ラベンダーのような淡い紫は、白っぽいピンクや水色をベースにしてから、ごく弱い筆圧で紫を乗せると作りやすいです。
レシピごとに「1層目は何色か」「最後に何をかぶせるか」を決めておくと、再現しやすくなります。
要点まとめ:
レシピ化するときは「ベース色」「中間で混ぜる色」「最後にかぶせる色」の3ステップを言葉にしてメモしておくと、同じ紫をもう一度作りやすくなります。
グラデーションで奥行きを出す重ね順の例
紫はグラデーションと相性がよく、少し明るさや彩度を変えるだけで、奥行きが一気に出ます。
例えば、花びらなら中心に向かって濃く、外側に向かって淡くなるように、筆圧と色の濃さを変えていきます。
外側はラベンダー寄りの淡い紫、中央は少し青や赤を足した深い紫にすると立体感が出ます。
夜空なら、上側を青寄りの深い紫、下側を赤みのある紫にして、境目を中間の紫でなじませると滑らかになります。
このとき、グラデーションのつなぎ目には、紙の白を少し残しておき、その上から何度か行き来するように塗るときれいにつながります。
アドバイス:
グラデーションは「3段階の明るさ」を意識して、明るい紫、中間の紫、暗い紫の順に少しずつ重ねると、自然な移り変わりになりやすいです。
黒やグレーを混ぜるときの注意点
紫を深く見せたいとき、つい黒をたくさん足したくなりますが、黒はほんの少しだけにしておくのが安心です。
黒を多く入れすぎると、彩度が一気に落ちて、くすんだグレーに近づいてしまいます。
深みを出したいなら、まず青や青紫を足し、それでも足りない部分にだけ黒や濃いグレーをうすく乗せるイメージが安全です。
影として紫を使う場合も、主役の色に対して「明度をどれくらい下げたいか」を意識し、必要最小限だけ暗い色を足します。
黒の代わりに、深いネイビーやこげ茶を足すと、色味を保ったまま落ち着きだけを加えることができます。
意外な落とし穴:
黒やグレーは「全体に広げる色」ではなく「ポイントで締める色」と考え、最後の仕上げに少しだけ使うほうが、紫の鮮やかさを保ちやすくなります。
モチーフ別・紫をきれいに見せる塗り方

紫は、モチーフによって「似合う傾き」が変わる色です。
花、髪、服、背景など、それぞれに合う紫を選ぶと、作品全体のまとまりがよくなります。
花(パンジー・ラベンダーなど)の紫を塗るコツ
花の紫は、実物に近づけるか、イラストとして雰囲気重視にするかで、選びたい紫が変わります。
パンジーのようにコントラストが強い花は、中心を濃い紫やほぼ黒に近い紫、外側を明るいラベンダー系にするとメリハリがつきます。
ラベンダーのような細かな花は、淡い紫に少しだけ青やピンクを混ぜて、全体をやわらかく見せるほうが印象的です。
花びら1枚の中でも、光が当たる側を明るく、影になる側を少し青寄りの紫にすると、立体感が自然に出てきます。
大事なところ:
花の紫は「日なた側は赤寄りで明るく、影側は青寄りで少し暗く」というルールで塗り分けると、写真を見なくてもそれらしく仕上がりやすくなります。
髪・服・ファンタジー背景での紫の使い分け
キャラクターの髪に紫を使うときは、そのキャラクターの性格や世界観に合わせて、色味を決めていきます。
元気で明るい印象にしたいなら、ピンク寄りの紫やラベンダー系をベースにすると柔らかくなります。
クールで大人っぽいイメージなら、青寄りのディープな紫や、グレーを少し混ぜたくすみ紫が似合います。
服は、髪と競合しないように、彩度や明度を少しずらして選ぶとバランスが取りやすいです。
背景では、夜空や魔法の光など、紫を「光」として使うか「影」として使うかを決めてからレシピを考えると迷いにくくなります。
【モチーフ別・紫レシピの方向性】
| モチーフ | ベースの紫の傾き | ポイント |
|---|---|---|
| 髪 | 赤寄りまたは青寄りをはっきり決める | 肌や目とのコントラストを意識する |
| 服 | 髪より彩度を落とした紫 | 面積が広いので少しくすませる |
| ファンタジー背景 | 青寄りの深い紫+光の色 | 光源の色との組み合わせで世界観を作る |
(出典:インテリア産業協会)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。
要点:
モチーフごとに「主役か脇役か」を決めてから紫を選ぶと、髪と服と背景の紫がケンカせず、お互いを引き立て合うようになります。
影色として紫を使うときのバランス
肌や白い布、グレーのものなどの影に、紫を少し混ぜると、冷たさや透明感を足すことができます。
肌の影に使う場合は、グレーや茶色にごく少量の紫を混ぜるイメージにすると、血色を損なわずに深みだけを足せます。
白い布の影には、青寄りの淡い紫をうすく重ねると、冷たい光の中にいるような雰囲気になります。
紫の影は使いすぎると「全体がくすむ」原因にもなるので、影の中でも特に深く見せたい部分だけに絞ると効果的です。
失敗しないコツ:
影に紫を使うときは、まずグレーや茶系だけで影を作り、そのあと「ここはもっと深く見せたい」という場所にだけ紫を足すと、やりすぎを防ぎやすくなります。
よくある失敗と紫が濁る原因・直し方

紫が思ったように発色しないときは、原因を分解して考えると、次からの改善につながりやすくなります。
ここでは「濁る」「ムラになる」「紙の目がつぶれる」という三つの代表的なトラブルを整理します。
くすんでグレーっぽくなるときのチェックポイント
紫がグレーっぽく濁る原因の多くは、補色や黒を入れすぎてしまっていることです。
黄色や黄土色、強いオレンジなどを重ねると、紫と打ち消し合って彩度が下がってしまいます。
また、黒や濃いグレーを広い範囲に塗りすぎると、それだけで一気にくすみます。
まずは「どの色をどれだけ重ねたか」を思い出し、黄系と黒系を減らしてみるだけでも改善しやすいです。
【症状別・紫トラブルと主な原因】
| 症状 | 主な原因 | 今からできる対処 |
|---|---|---|
| グレーっぽい | 補色や黒の入れすぎ | 黄系や黒を上から白やピンクでなじませる |
| ムラが目立つ | 筆圧が強くて重ねにくい | 上から同系色を弱い筆圧で何度か往復する |
| ツルツルで色が乗らない | 紙の目がつぶれた | 早めに塗るのをやめて別の紙で試す |
(出典:サクラクレパス)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。
ここがポイント:
濁ったと感じたら、まずは「黄色系と黒をどれくらい入れたか」を振り返り、次に試すときはその量を半分以下にしてみると、紫の透明感が戻りやすくなります。
紙の目がつぶれて重ね塗りできなくなるとき
色を重ねていくうちに、急に「これ以上色が乗らない」と感じる瞬間があります。
これは、紙の表面の凹凸が色で埋まってしまい、新しい色の入り込む隙間がなくなっている状態です。
この状態になってから無理に塗り続けると、色がのらないだけでなく、テカリやムラが目立ちやすくなります。
紙の目がつぶれる前に、一度手を止めて「これ以上必要かどうか」を確認するクセをつけると、仕上がりが安定します。
注意点:
特に滑らかな紙では、筆圧が少し強いだけでもすぐに紙の目がつぶれてしまうので、紫のように何層も重ねたい色ほど、最初は力を抜いて塗る意識が大切になります。
紫が浮いてしまうときの周りの色との関係
紫だけが画面から浮いて見えるときは、周りの色との明度差や彩度差が大きすぎることが多いです。
周りが淡いパステルカラーなのに、紫だけビビッドすぎると、そこだけ目が行きすぎてしまいます。
逆に背景がかなり暗いのに、紫が明るすぎると、光源の位置や影の方向とずれて見えることがあります。
こうしたときは、紫そのものを変えるだけでなく、周囲の色を少し調整して、全体のバランスをとるのが近道です。
判断の基準:
紫が浮いて見えるときは「周りの色をグレー寄りに落とす」か「紫の彩度を少し落とす」かのどちらかを選び、全体の中で紫がどのくらい目立てばよいかを意識して調整すると落ち着きやすくなります。
道具と練習方法|紫の塗りを安定させる習慣

紫を安定して塗れるようになる一番の近道は、作品の前に「練習用の紙」で試す習慣をつけることです。
そのとき役に立つのが、紫まわりだけをまとめたカラーチャートやレシピ帳です。
カラーチャート・色見本の作り方
カラーチャートは「自分の手で作る色見本」です。
まず、紙にマス目を作り、1マスずつ違う紫のレシピで塗っていきます。
横方向を「赤寄り〜中間〜青寄り」、縦方向を「明るい〜中間〜暗い」といった具合に分けると、傾きを整理しやすいです。
レシピを忘れないように、マスの横に「ピンク→青」「青紫→赤紫→グレー少し」など、簡単なメモを書いておきます。
【紫まわりのカラーチャート例】
| 列の意味 | 行の意味 | 得られる気付き |
|---|---|---|
| 赤寄り〜青寄り | 明るい〜暗い | 自分のセットで出せる紫の範囲が一目でわかる |
| 彩度高〜くすみ | 同じ明るさ | 派手さと落ち着きの切り替えがしやすくなる |
| 主役〜影色 | 同じレシピで彩度だけ変更 | 主役と影でレシピをどう変えるか整理できる |
(出典:北野田絵画教室)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。
ちょっと深掘り:
カラーチャートに「よく使う紫には丸印を付ける」「失敗したレシピには×を付ける」といった工夫をすると、自分だけの紫の辞書としてどんどん精度が上がっていきます。
紫専用の練習シートの作り方と使い方
本番のイラストとは別に、紫だけを練習するシートを1枚用意しておくと、とても心強いです。
丸や四角、花びらの形など、同じ形をいくつも描いておき、それぞれ別のレシピや筆圧で塗っていきます。
髪や服に使う予定のレシピを先にここで試しておけば、どの紫が一番しっくり来るかを安全に比べられます。
失敗した塗り方も消さずに残しておくと、「どのくらい黒を入れると濁るのか」など、自分の感覚の基準が育っていきます。
実践ポイント:
練習シートは「きれいに仕上げること」が目的ではなく、「どこまでやると崩れるか」を試す場所と考えると、本番で攻めた色に挑戦しやすくなります。
作品で試す前にやっておきたいチェック
いきなり本番のイラストに紫を乗せる前に、最低限のチェックをしておくと安心です。
その日の紙と明るさで、紫がどう見えるかを小さなマスで確認しておきます。
特に、夜間の室内照明と昼間の自然光では、紫の見え方がけっこう変わります。
作品を仕上げたい環境に近い光の下で、一度色を確認してから本番に入ると、仕上がりのギャップが少なくなります。
補足:
好きな紫レシピが決まってきたら、「その日もそのレシピで同じ色が出せるか」を軽く試してから本番に入ると、線画や構図に集中しやすくなります。
まとめ
紫は、赤と青の混色というシンプルな関係に見えながら、少しの順番や筆圧の違いで表情が大きく変わる色です。
だからこそ、最初に「薄い色から重ねる」「ベース色を決める」といった基本を押さえておくと、失敗がぐっと減っていきます。
メーカー別にビビッドな紫とくすみ系の紫を1〜2本ずつ押さえ、そこから赤寄りや青寄りに振っていくと、手持ちのセットでも十分な幅を出せます。
濁りやムラが気になったときは、黒や黄色を入れすぎていないか、紙の目をつぶしすぎていないかを振り返るだけでも、次の一枚が変わってきます。
最後に、紫だけのカラーチャートや練習シートを作っておくと、自分の中に「再現できる紫レシピ」がたまっていき、安心して作品の中で遊べるようになります。
まずは、気になるモチーフを一つ決めて、今日の紙と光の中で「自分の基本の紫」を一つ作ってみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 色鉛筆12色セットだけでも、きれいな紫は作れますか?
A. 12色セットでも、赤と青を薄く重ねれば十分きれいな紫を作れます。ピンクや水色が入っていれば、少し足してあげることでラベンダー寄りなどのバリエーションも作りやすくなります。
Q. メーカーごとに紫の印象はどれくらい違いますか?
A. 同じ「紫」でもメーカーによって彩度やくすみ具合はかなり違います。ビビッド寄りか落ち着き寄りかという傾向を把握し、好みに合うメーカーの紫を基準にそろえると扱いやすくなります。
Q. 紫が濁ってしまった部分は、消しゴムでやり直しても大丈夫ですか?
A. 軽い濁りなら練り消しややわらかい消しゴムで少し持ち上げる程度がおすすめです。強くこすると紙の表面が傷み、そのあと色を重ねてもムラになりやすいので、上からなじませる修正も併用すると安心です。
Q. 夜空を紫で塗るとき、黒はどのくらい使えばいいですか?
A. 夜空の深さを出したいときも、黒は少量にとどめるのが基本です。まず青や青紫で暗さを作り、足りない部分にだけ黒や濃いグレーを薄く重ねると、色味を保ったまま深さを出せます。
Q. ラベンダーのような淡い紫がどうしても濃くなってしまいます。
A. 淡い紫を出したいときは、最初から紫を濃く塗らないことがいちばん大切です。白っぽいピンクや水色をベースにして、その上にごく弱い筆圧で紫をかぶせると、ふんわりしたラベンダーに近づきます。
Q. 練習シートと本番の紙は同じでないといけませんか?
A. できれば本番と同じ紙を使ったほうが、発色や重ねたときの感触を正確に確認できます。難しい場合でも、紙の質感が近いものを選ぶと、練習と本番のギャップを小さくできます。
Q. 紫のカラーチャートはどのくらいのマス数を作ればいいですか?
A. 最初は9〜12マス程度から始めると続けやすいです。赤寄り、真ん中、青寄りをそれぞれ明るい・中間・暗いの3段階で作るだけでも、自分のセットで出せる紫の全体像が見えてきます。
参考文献・出典
- サクラクレパス「色鉛筆の塗り方 ~技法やコツを知って楽しもう~」
- 株式会社サン・カラー「混色 – 色鉛筆塗り方のコツ ~色の使い方で絵が変わる~」
- 北野田絵画教室「カラーチャートの作り方・基本と混色の2種(油性 色鉛筆120色)」
- トンボ鉛筆「色辞典 30色 第二集」製品ページ
- 公益社団法人インテリア産業協会「第1回 色鉛筆による着彩の基礎」




