エメラルドグリーンは何色を何対何で?絵の具の作り方と割合早見表

エメラルドグリーンは何色

水彩セットを開いてみたら、欲しいエメラルドグリーンが入っていなくて少し困った。

青と黄と白を適当に混ぜてみたけれど、思ったより黄緑っぽくなってしまった。

そんな経験が一度はあるかもしれません。

エメラルドグリーンは、宝石みたいな青緑のニュアンスが大事な色です。

だからこそ「何色を何対何で混ぜればいいか」を、最初から目安として知っておくとかなりラクになります。

この記事では、水彩・アクリルなどでエメラルドグリーンを作るときの代表的な配合割合と、その明るさやトーンを調整するコツを、表と具体例で整理していきます。

【この結論まとめ】

  • エメラルドグリーンを絵の具で作る基本レシピは、「緑2:青1:白1」や「青+黄+白」「シアン3:イエロー1+白少量」など、いくつかの黄金比を押さえておくと迷わない。
  • 明るさ・濃さ・ミント/パステル寄りなどは、白と黄・青の比率を少しずつ変えることで微調整でき、白を増やしすぎると彩度が落ちる点にだけ注意すればよい。
  • 水彩・アクリル・ガッシュなど絵の具の種類によって発色や透明感が変わるため、同じ配合でも見え方が違うことを前提に、必ずスウォッチで確認しながら進める。
  • JIS慣用色名としてのエメラルドグリーンの色コードを「ゴールの目安」として意識しつつ、作品や好みに合わせて自分なりのレシピをメモしておくと、いつでも同じ色を再現できるようになる。
  • 絵の具を無駄にしないためには、パレットの端で少量ずつ混ぜて試し塗りし、比率を記録する「小さな習慣」がいちばんの近道になる。

ここからは、まず代表的な「何色を何対何で混ぜるか」のレシピを押さえつつ、そこからどう調整していけば理想のエメラルドグリーンに近づくかを順番に見ていきましょう。

目次

エメラルドグリーンは何色を何対何で混ぜる?絵の具の作り方と割合早見表

最初のポイントは、レシピを一つに決めつけないことです。

手持ちの絵の具の種類や銘柄によって発色が変わるので、「いくつかの基本パターン」を知っておく方が失敗しにくくなります。

ここでは、緑を持っている場合と持っていない場合、それからCMY系のセットを使う場合の代表的な比率を一覧で整理しておきます。

【エメラルドグリーンの代表レシピ早見表】

レシピ名使用する色目安の比率
基本レシピA緑+青+白緑2:青1:白1
深めレシピB緑+青+白緑2:青1.5:白0.5
緑なしレシピC青+黄+白青1:黄1:白1前後
黄寄りレシピD青+黄+白青1:黄1.2:白1.2
CMYレシピEシアン+イエロー+白シアン3:イエロー1:白少量
学童セット応用黄緑+青+白黄緑2:青0.5:白1〜1.5

(出典:サクラクレパス)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。

この表をもとに、具体的な混ぜ方を見ていきます。

緑+青+白で作る基本レシピ(緑2:青1:白1が目安)

緑のチューブが手元にあるなら、いちばん簡単なのがこの組み合わせです。

まずパレットに「緑2:青1」の比率で出し、しっかり混ぜて好みの深さの青緑を作ります。

そのあとで、同量くらいの白を足して明るさを調整すると、鮮やかで使いやすいエメラルドグリーンになりやすいです。

やや深い色にしたいときは、白をやや減らして「緑2:青1〜1.5:白0.5」くらいから試すと、影にも使いやすい濃さになります。

失敗しないコツ:
緑と青を先にしっかり混ぜてから白を足すと、イメージに近いエメラルドグリーンに調整しやすくなります。

青+黄+白で作るエメラルドグリーンに近い色(青1:黄1:白1前後)

もし緑そのものがセットに入っていなくても、青と黄と白があれば近い色は作れます。

まず「青1:黄1」でやや青寄りの緑を作ります。

ここに白を少量ずつ加えながら、「宝石のような青緑」になるポイントを探すイメージです。

黄を少し多めにすると明るく軽い印象のエメラルド寄りになります。

逆に青を少し多めにすると、深い海のような落ち着いたエメラルド寄りになります。

ここがポイント:
緑が手元にないときは、青と黄でまず「少し青寄りの緑」を作ってから白を足すと、濁りにくくエメラルドグリーンに近づきます。

シアン+イエロー+ホワイトで作る宝石寄りのエメラルド(シアン3:イエロー1+白少量)

デザイン用やアクリル系のセットでは、「シアン」「イエロー」「マゼンタ」のようなCMY系の色が入っていることがあります。

この場合は、シアンとイエローでかなり鮮やかなエメラルドに近い色が作りやすいです。

目安は「シアン3:イエロー1」に白をごく少量ずつ足していくイメージです。

シアンがしっかり多いことで、青みの強い宝石寄りのエメラルドグリーンになりやすくなります。

白を足し過ぎると一気にミント寄りになるので、ほんの少しずつ様子を見ながら加えるのが安心です。

要点まとめ:
シアン系を使うときは「シアンを主役」にし、イエローと白は様子を見ながら少しずつ増やすと、発色の良いエメラルドを作りやすくなります。

手持ちの絵の具セット別:どの3色を選べば近い色になるか

セットによって色名やラインナップは変わります。

そこで「よくある12色セット」の中から、エメラルドグリーンに近い色を作りやすい3色の組み合わせをパターン別に見てみます。

【セット別・選ぶべき3色の目安】

セットのタイプ選びたい3色ざっくりした混色の組み立て方
標準水彩12色緑・青・白緑2:青1+白で明るさ調整
緑なしセット青・黄・白青1:黄1で緑→白で調整
黄緑入りセット黄緑・青・白黄緑2:青0.5+白で調整
CMY系セットシアン・イエロー・白シアン3:イエロー1+白少量
学童用ポスターカラー黄緑またはきみどり・あお・しろ黄緑2:あお0.5+しろ多め

(出典:サクラクレパス)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。

この表を見ながら、自分のセットの色名と近いものを当てはめてみると、どこから混ぜ始めればよいかイメージしやすくなります。

アドバイス:
まずは「どの色を主役にするか」を決めてから混ぜ始めると、比率の調整がぐっとラクになります。

明るい・濃い・ミント寄りなど好みのエメラルドグリーンに整えるコツ

配合のスタートが決まったら、次は「そこからどう動かすか」がポイントになってきます。

明るさ、濃さ、ミント寄り、パステル寄りなどは、基本レシピを少しずつ崩していくイメージで調整します。

ここでは、どの色を増やすとどんな印象になるかを、まず表で整理しておきます。

【トーン別・増やす色の目安】

仕上がりイメージ増やす色比率調整の目安
標準的なエメラルド緑+青+白緑2:青1:白1
明るいエメラルド白+黄白を1.5倍、黄を少し足す
濃く深いエメラルド青または緑青を1.2〜1.5倍にする
ミント寄り白+黄白と黄を増やし青を少し減らす
パステルグリーン寄り白多め白を2〜3倍に増やす

(出典:サクラクレパス)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。

この目安を頭に置きながら、一つずつ見ていきます。

明るいエメラルドグリーンにするなら白と黄をどう増やす?

明るさを上げたいときに主役になるのは白です。

基本レシピ「緑2:青1:白1」からスタートしたら、白だけを少しずつ足していきます。

目安としては白を1.5倍くらいまで増やすと、かなり明るい印象に変わってきます。

それでもまだ硬い印象に感じるときは、黄をほんの少しだけ足すと柔らかさが出てきます。

白を入れすぎると一気に彩度が落ちてにごって見えるので、必ず試し塗りをしながら止めどきを探すのがおすすめです。

注意点:
明るくしたいときも、白は一度に入れず「少し混ぜては紙で確認する」リズムを守ると、にごりを防ぎやすくなります。

深く濃いエメラルドグリーンにするなら青や緑をどう足す?

影や奥行きに使う深めのエメラルドグリーンは、黒を混ぜるよりも青や緑を増やす方がきれいにまとまりやすいです。

たとえば基本レシピから白をやや減らして「緑2:青1:白0.5」くらいにすると、やや暗めのエメラルドになります。

さらに深い部分には、ここから青を少しずつ足して「緑2:青1.2〜1.5:白0.5」くらいを目安にしてみてください。

黒を入れると一気ににごりやすく、宝石感が失われやすいので、まずは青と緑だけでの調整を試してみると安心です。

失敗しないコツ:
影色を作るときは「黒に頼らず、同系色を少し濃くする」意識を持つと、全体がきれいにまとまりやすくなります。

ミントグリーン・パステルグリーン寄りに寄せたいときの比率の変え方

エメラルドグリーンをそのまま使うのではなく、そこからミントやパステル寄りに崩したいこともあります。

ミント寄りにしたい場合は、白と黄を少し増やし、青や緑をほんの少しだけ減らすイメージがわかりやすいです。

たとえば、元のエメラルドから「白+黄を合計1.2倍、青を0.8倍」にすると、すっきり爽やかなミント寄りになります。

パステルグリーンまで寄せたいときは、白の比率を2〜3倍まで増やしてしまって大丈夫です。

そのぶん彩度は落ちるので、「ふんわりした背景」や「雑貨モチーフ」などに向いた優しいグリーンになります。

一言まとめ:
エメラルドからミント・パステルへ寄せるときは「白と黄を増やし、青を少し減らす」が基本で、白の量をどこまで増やすかで雰囲気が決まります。

くすみを防ぐために避けたい色の組み合わせとリカバリー方法

エメラルドグリーンを作るとき、もっともにごりやすいのが「補色どうしを混ぜすぎる」パターンです。

たとえば、赤系の絵の具が少しでも混ざると、一気にグレー寄りになります。

また、たくさんの色を少しずつ足していくと、結果として補色どうしが混ざり、彩度が落ちることもよくあります。

どうしても濁ってしまったときのリカバリーとしては、いったんその色を影色や背景用にまわして、新しく少ない色数で混ぜ直すのが確実です。

無理に白を足しても「明るいけれど濁った色」になりやすいため、濁ったと感じたら思い切って別の役割を与えてあげる方がスムーズです。

意外な落とし穴:
にごりの多くは「色数の増やしすぎ」から来るので、エメラルドグリーンづくりでは使う色を3色までに絞る意識を持つときれいに仕上がります。

水彩・アクリル・ガッシュ…絵の具の種類で変わる作り方のポイント

同じ配合でも、水彩とアクリルでは見え方がかなり変わります。

これは、透明性や顔料の濃さがそれぞれ違うためです。

ここでは、代表的な絵の具の種類ごとに、エメラルドグリーンを作るときのポイントを整理します。

【絵の具の種類別・エメラルドグリーンの特徴】

絵の具の種類発色の特徴混色のコツ
透明水彩透け感が強い水の量で明るさ調整
アクリル発色が強くツヤも出る白の量に注意して少しずつ
ガッシュマットでしっかり隠ぺい濃度をそろえて混ぜる
ポスターカラー・学童用不透明で乾くとややマットチューブから出しすぎない

(出典:世界堂オンライン)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。

透明水彩で作るとき:水の量と紙の白を生かしたエメラルドグリーン

透明水彩は、紙の白がそのまま透けて見えるのが大きな特徴です。

そのため、白い絵の具をたくさん入れなくても「水で薄める」ことで明るさを出せます。

エメラルドグリーンを作るときは、まず少し濃いめの色を作っておき、水で薄めながら何段階かのスウォッチを作ると、使い分けがしやすくなります。

白を入れすぎると、水彩特有の透明感が弱くなるので、まずは水の量で明るさを調整し、それでも足りない部分だけ白を少し足すぐらいがバランスよく仕上がりやすいです。

補足:
透明水彩では「白は最小限、水で明るさを作る」という意識を持つと、エメラルドの澄んだ感じを生かしやすくなります。

アクリル・ガッシュで作るとき:不透明さを活かした配合のコツ

アクリルやガッシュは、不透明でカバー力が高いのが特徴です。

このタイプの絵の具は、白を混ぜたときの変化が大きく、少量でも一気にトーンが変わります。

エメラルドグリーンを作るときは、白の量を特に慎重に扱い、「ほんの少しずつ足していく」ことが重要です。

ガッシュの場合、濃度がバラバラのまま混ぜるとダマやムラの原因になるので、同じくらいの水分量に整えてから混ぜると、なめらかなエメラルドになります。

実践ポイント:
アクリルやガッシュでは、まず白なしで色味を決めてから、最後に白で明るさを決めると、イメージ通りのエメラルドグリーンを作りやすくなります。

ポスターカラー・学童用絵の具で作るときの注意点

学童用のポスターカラーは、発色がはっきりしていて扱いやすい一方、チューブから出しすぎるとすぐに量が増えやすいです。

エメラルドグリーンを作るときも、最初から大きく出しすぎず、米粒〜小豆くらいの量で様子を見るのがおすすめです。

黄緑や「きみどり」が入っているセットの場合、それをベースに青と白を少し足す形でエメラルド寄りの色が作りやすくなります。

乾くとややマットな仕上がりになるので、ツヤが欲しいときはニスやメディウムを上から使う方法もあります。

初心者がつまずく点:
学童用絵の具では「量を作りすぎてパレットいっぱいが同じ色」になりがちなので、まずはごく少量から混ぜる習慣をつけると安心です。

絵の具の銘柄や顔料の違いで色味が変わることを知っておく

同じ「エメラルドグリーン」という名前でも、メーカーによって顔料の構成が違うことがあります。

たとえばプロ向けの水彩絵の具では、フタロシアニングリーン(PG7)と黄色系の顔料、白色顔料(PW6など)を組み合わせてエメラルドグリーンを再現している例があります。

顔料によって青寄りになったり黄寄りになったりするため、「このメーカーのエメラルドに近づけたい」というゴールがある場合は、その色を紙に塗って見本として横に置いておくと混色しやすくなります。

自作のエメラルドグリーンが微妙に違って見えるときも、銘柄や顔料の違いがあると知っておくと、必要以上に悩まずに済みます。

ちょっと深掘り:
市販のエメラルドグリーンを真似したいときは、チューブ裏の顔料番号をチェックし、自分が混ぜている色との「青寄りか黄寄りか」の違いを意識すると、調整のヒントが見えやすくなります。

そもそもエメラルドグリーンとは?色コードと顔料からゴールをイメージする

エメラルドグリーンと一口に言っても、人によって思い浮かべる色は少しずつ違います。

そこで混色のときに役立つのが、「ゴールの目安になる色コード」を知っておくことです。

ここでは、JIS慣用色名としてのエメラルドグリーンと、その近くの色をざっくり把握しておきます。

【エメラルドグリーンと近い色の目安】

名称色コードの例イメージ
エメラルドグリーン(JIS)マンセル4G 6/8、RGB例 #00AA6E青みの強い鮮やかな緑
Web系エメラルドRGB例 #4DA573やや柔らかい青緑
近似色:ビリジアン系例 #00846B 付近すこし深めの青緑
近似色:ターコイズ系例 #00B3A8 付近青寄りの明るい青緑

(出典:日本の伝統色名 JIS一覧)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。

このあたりの色をゴールとしてイメージしておくと、「まだ緑が強い」「もう少し青が欲しい」など、調整の方向がわかりやすくなります。

JIS慣用色名としてのエメラルドグリーンと色コード(RGB/CMYK/マンセル値)

JISの慣用色名では、エメラルドグリーンは「マンセル値4G 6/8付近」で定義されることが多いです。(ウィキペディア)

これは、かなり鮮やかで透明感のある黄緑寄りの青緑と考えるとイメージしやすいです。

Webカラーでは、RGBでおおよそ「#00AA6E」や「#4DA573」付近がエメラルドグリーンとして扱われることがあります。

混色するときに完全一致を目指す必要はありませんが、「この近辺の青緑」を頭の片隅に置いておくと、迷ったときの基準になります。

覚えておきたい:
ゴールとなる色コードを一つ決めておくと、「今作っている色がゴールより黄寄りか青寄りか」を客観的に判断しやすくなります。

歴史的なエメラルドグリーン(花緑青・パリスグリーン)の正体と毒性

歴史的に「エメラルドグリーン」と呼ばれていた顔料は、現在のものとは大きく違っていました。

代表的なのが「花緑青」と呼ばれる顔料で、銅とヒ素を含む非常に毒性の強い物質でした。

この顔料は「パリスグリーン」とも呼ばれ、絵画だけでなく壁紙や織物などにも使われたため、当時の健康被害の原因になったとも言われています。

現代の絵の具は、こうしたヒ素系顔料ではなく、フタロシアニングリーンなどの安全性の高い顔料で似た色を再現しています。

注意点:
現在の「エメラルドグリーン」の多くは安全性に配慮された顔料ですが、古い絵具や骨董品の顔料には有害なものもあるため、扱うときは由来を確認することが大切です。

現代の「エメラルドグリーン系絵の具」に使われる顔料(PG7+PY系+PWなど)の例

現代のエメラルドグリーンは、単一顔料ではなく複数の顔料をブレンドして作られていることが多いです。

たとえば、フタロシアニングリーン(PG7)に黄色系の顔料(PY3など)と白色顔料(PW6など)を組み合わせた処方がよく見られます。

この組み合わせにより、鮮やかさと明るさ、隠ぺい力のバランスをとっているイメージです。

自分で混色する場合も、緑+黄+白という構成は、こうした市販色と似た考え方と言えます。

ここがポイント:
「緑+黄+白」のような構成を意識すると、市販のエメラルドグリーンに近いニュアンスを、自作の混色でも狙いやすくなります。

目指したい「エメラルドグリーンの見え方」を決めると混色がラクになる

ここまで見てきたように、エメラルドグリーンにはいろいろな定義や近似色があります。

その中から「自分が今回の作品で目指したいエメラルドグリーン」を一つ決めておくと、混色の方向性がはっきりします。

海の色として使いたいのか、宝石として描きたいのか、植物に少し混ぜてニュアンスにしたいのか。

用途によって、少し青寄りがいいのか、黄寄りがいいのかも変わってきます。

まずは作った色を紙に塗り、その横に「用途」や「比率」をメモしておくと、次に同じ色を再現したいときの大きなヒントになります。

要点:
混色を始める前に「どんな場面で使うエメラルドグリーンか」を決めておくと、迷いが少なくなり、比率の調整もスムーズになります。

失敗しない混色の手順と絵の具を無駄にしないための工夫

どんなに比率を覚えても、いきなり大量に混ぜてしまうと「ちょっと違ったのに大量に余ってしまった」ということになりがちです。

ここでは、絵の具をなるべく無駄にせず、同じ色を再現しやすくするための手順をシンプルな流れでまとめます。

【エメラルドグリーン混色のステップ】

ステップやること
1パレットの端に少量ずつ色を出す
2小さなゾーンで試し混色をする
3紙にスウォッチを取り比率をメモ
4気に入った比率で必要量を改めて混ぜる
5余りは影色や背景に活用する

(出典:サクラクレパス)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。

パレットの準備と「試し混色ゾーン」を作る小さなひと手間

まずはパレットの端に「試し混色ゾーン」を作る意識を持つと安心です。

真ん中を本番用のスペースとして空けておき、端の一角でごく少量だけ色を出して混ぜてみます。

ここで配合の方向性を決めてから、本番用のスペースで必要量を作ると、大量のやり直しを防ぎやすくなります。

失敗しないコツ:
いきなりパレットの中央で混ぜ始めず「端っこで試す」癖をつけると、絵の具を無駄にしにくくなります。

配合割合を決めるときの基本ルール:濃い色を少しずつ足す

混色では、濃い色や暗い色ほど「少しずつ足す」が基本です。

エメラルドグリーンづくりでは、特に青と緑がこの「濃い側」にあたります。

白や黄をベースにして、そこへ青や緑をほんの少しずつ足していくと、行き過ぎを防ぎやすくなります。

逆に、青や緑を大量に出してしまうと、白をどれだけ入れてもなかなか明るさが変わらないことも多いです。

判断の基準:
混色で迷ったら「明るい色を多めに、濃い色を少しだけ」というバランスに立ち戻ると、微調整がしやすくなります。

スウォッチを取りながら比率をメモする習慣で、あとから色を再現する

一度きれいなエメラルドグリーンができても、比率を忘れてしまうと再現が大変です。

小さなメモ用紙やスケッチブックの端にスウォッチをとり、「緑2:青1:白1」などの比率を書いておくと、次に同じ色を作りたいときの大きな助けになります。

作品ごとにページを分けて、「この絵で使ったエメラルドのレシピ」をまとめておくのもおすすめです。

覚えておきたい:
スウォッチと比率メモをセットで残しておくと、混色が「一度きりの偶然」ではなく、いつでも再現できる「自分だけのレシピ」になっていきます。

よくある失敗例(色が濁る・量を作りすぎる)とやり直しのコツ

よくある失敗は大きく二つあります。

一つめは「色が濁ってしまう」ことです。

これは、相性の悪い色を混ぜすぎたり、多くの色を少しずつ足してしまったときに起こりやすいです。

この場合は、無理に白を足して修正しようとせず、濁った色は影や遠景などに回し、新しく少ない色数で混ぜ直すのが最短ルートです。

二つめは「必要以上の量を作ってしまう」ことです。

特に学童用やガッシュで起こりやすく、一度にチューブを出しすぎるのが原因になりがちです。

ここでも、「まず少量で試す→比率が決まってから必要量を作る」という手順を守ると、無駄がぐっと減ります。

失敗しないコツ:
濁った色は「失敗」ではなく「別の役割を持った色」と捉え直し、エメラルド用には常に新鮮な混色を少量から作るのが、気持ちよく描き続けるポイントです。

エメラルドグリーンを作品でどう使う?海・空・植物モチーフ別のヒント

色そのものがきれいに作れても、「どこにどう置くか」が迷いどころになることもあります。

ここでは、エメラルドグリーンをよく使う代表的なモチーフ別に、使い方のヒントを整理してみます。

【モチーフ別・エメラルドグリーンの活かし方】

モチーフ使い方のポイント
海・水浅瀬や光の当たる部分に
観葉植物・森ハイライトや若葉の差し色に
宝石・アクセサリー光の反射部分をやや明るく
ファンタジー背景空や霧に混ぜて非日常感を

(出典:世界堂オンライン)
※本内容は執筆時点。最新情報は公式サイト確認。

海や水の表現でエメラルドグリーンを活かすときのポイント

南国の海や透明度の高い水は、エメラルドグリーンがぴったりはまるモチーフです。

浅瀬や波の頂点など、光が強く当たる部分にエメラルドを置き、深い部分には青や群青を重ねると、奥行きが出やすくなります。

砂浜に近いところほど黄を少し足したエメラルドを使うと、水の浅さが伝わります。

要点まとめ:
海の絵では「浅瀬=黄寄りのエメラルド」「沖合=青寄りのブルー」というように、距離によって色相を少し変えると、自然なグラデーションを作りやすくなります。

観葉植物や森のグリーンにエメラルドを少し混ぜるときのさじ加減

観葉植物や森の緑に、ほんの少しエメラルドグリーンを混ぜると、瑞々しさがぐっと増します。

葉の全体をエメラルドにするのではなく、光が当たっている部分や若葉の先端だけに少し混ぜると効果的です。

ベースは通常のグリーンやオリーブ系で描き、最後にエメラルドを「差し色」として乗せるイメージで使うと、やりすぎになりにくいです。

アドバイス:
植物ではエメラルドを「主役」ではなく「ハイライト要員」として使うと、自然な中にちょっとした華やかさを足せます。

宝石・アクセサリー・ファンタジー背景で映えるエメラルドグリーン

宝石モチーフでは、エメラルドグリーンがそのまま主役の色になります。

中心部をやや深いエメラルドで塗り、外側や光の反射部分に明るいエメラルドやミント寄りの色を重ねると、立体感が出てきます。

ファンタジー系の背景では、空や霧にエメラルドを少し混ぜると、「非日常の世界」という印象を作りやすくなります。

見逃せないのが:
宝石やファンタジーの描写では、同じエメラルド系でも「深い部分」「中間」「光のきらめき」で3〜4段階の明るさを用意しておくと、世界観が一気に豊かになります。

他のグリーン・ブルーとの組み合わせで立体感を出す小技

エメラルドグリーンは、それ単体よりも他のグリーンやブルーと組み合わせたときに真価を発揮します。

たとえば、背景をややくすんだグリーンで塗り、手前のモチーフに鮮やかなエメラルドを使うと、視線がぐっと手前に引き寄せられます。

同じ面の中でも、影側を青寄りに、光側を黄寄りに寄せることで、立体感や光の方向を自然に見せることができます。

実践ポイント:
エメラルドグリーンを「中間の主役色」として、その前後に少し濁した色と少し明るい色を組み合わせると、奥行きと輝きの両方を表現しやすくなります。

まとめ:エメラルドグリーンの作り方と割合のポイントをおさらい

エメラルドグリーンを絵の具で作るときは、一つの比率にこだわりすぎず、「いくつかの黄金比」を持っておくと安心です。

緑2:青1:白1を軸に、青+黄+白やシアン3:イエロー1+白少量といったレシピも、手持ちの絵の具に合わせて使い分けられます。

明るさや濃さ、ミント寄りやパステル寄りといった違いは、白や黄、青のバランスを少しずつ動かすことで十分調整できます。

そのときに気を付けたいのは、白を入れすぎると彩度が下がり、せっかくの宝石感が薄れてしまう点です。

水彩・アクリル・ガッシュなど絵の具の種類によって、同じ配合でも見え方が変わることも忘れずに、必ず紙でスウォッチを取りながら調整していきましょう。

JIS慣用色名としてのエメラルドグリーンの色コードをゴールの目安にしつつ、自分の作品に合った「少し青寄り」「少し黄寄り」といった好みのレシピをメモしておけば、いつでも同じ色を再現できます。

そして何より大事なのは、パレットの端で少量から混ぜ、試し塗りと比率メモをセットで残すという、小さな習慣です。

この習慣さえあれば、エメラルドグリーンに限らず、どんな色でも自分なりの「定番レシピ」が少しずつ増えていきます。

よくある質問(FAQ)

Q. 絵の具でエメラルドグリーンの色はどうやって出せますか?
A. 緑があれば「緑2:青1:白1」が基本です。緑と青で好みの青緑を作り、あとから白で明るさを整えると、宝石のようなエメラルドグリーンになりやすくなります。

Q. エメラルドグリーンを作るとき、いちばん簡単な配合は何ですか?
A. 緑2:青1:白1のレシピが扱いやすいです。まず緑と青を2:1で混ぜ、そこに同量程度の白を足すと、失敗しにくい標準的なエメラルドにまとまりやすくなります。

Q. 緑の絵の具が手元になくても、エメラルドグリーンは作れますか?
A. 青と黄と白があれば近い色を作れます。青1:黄1でやや青寄りの緑を作り、そこへ白を少しずつ加えると、用途によっては十分エメラルドとして使える青緑になります。

Q. 明るいエメラルドグリーンと濃いエメラルドグリーンはどう作り分ければいいですか?
A. 明るくしたいときは白と黄を、濃くしたいときは青や緑を増やします。白を増やしすぎると彩度が落ちるため、必ず試し塗りをしながら少しずつ調整していくのが安心です。

Q. ミントグリーンやパステルグリーンとの違いは何ですか?
A. ミントやパステルはエメラルドより黄と白が多く、青みが弱いのが特徴です。エメラルドから白と黄を増やし、青や緑を少し減らすと、爽やかなミント〜やわらかなパステルに寄せていけます。

Q. 色鉛筆やクーピー、ジェルペンでもエメラルドグリーンは作れますか?
A. 重ね塗りで近い色を作ることはできます。青系の色を薄く塗り、その上から黄や黄緑を重ねると、絵の具ほど自由ではありませんが、エメラルドに近いニュアンスを表現しやすくなります。

Q. エメラルドグリーンの「正確な色」は決まっていますか?
A. JISの慣用色名としてはマンセル値4G 6/8付近が一つの基準です。ただし実際の作品では用途や好みによって少し青寄り・黄寄りに振ることが多く、あくまで目安として捉えるのが現実的です。

参考文献・出典

  1. サクラクレパス「手持ちの絵の具セットにない色を作る混色のコツ」
  2. Pentel「エ彩 色の作り方」
  3. あの色「エメラルドグリーン (Emerald Green)」
  4. i-iro.com「エメラルドグリーン(Emerald Green)の色見本・カラーコード」
  5. COLOR DREAM NET「JIS慣用色名一覧」エメラルドグリーン
  6. 結晶美術館「シェーレ・グリーンとパリ・グリーン」
  7. 世界堂オンライン「色の基礎知識 色彩・混色・配色について解説」
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